坂の上の雲

壮大な叙事詩というのはその通りだと思う。
政府、軍、またその中の個人がなにを考え、どう動いたかを丹念に描いていると思う。
 
でもね、ちょっとですね、戦争場面の記述多すぎ。
そうエンエンと書かれたら飛ばし読みするしかない。
しかも同じことを何回も繰り返したり、かと思えばどう人物の評価・見方がコロコロ変わったり。
確かに見方を変えれば違う面を見せることになると思うし、多面的に見れば評価もおのずとそれぞれ異なってくるのだと思うけどどうもそれが頻繁にありすぎるような気がする。
 
今6巻でちょうど奉天会戦のところあたり。
まだこの調子だとエンエン戦が続きそう。

新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)

 
しかし改めて戦争というのは国家の存亡をかけて人が殺し殺されする悲惨なものだな、と思う。
戦争期間中というのはおおっぴらに人の命を粗末にしていい、という許可を与えることなんだろう。
 
攻めて来るものがなくならない限り、国家を守るために防衛戦争の準備はしなければいけないと思う。
だけども、好戦的な愚かな国家指導者に率いられて戦争を起こしたり、起こされたりするようなことだけはごめんだ。
民主主義でよかった。
国民が愚かでない限り自分らは指導者を選べる。
 
それはそうと、昨日NHKワールドプレミアムで各国の人が集まって「愛と地球と平和」についてディスカッションする、という番組があった(愛地球博がらみのよう)。
冒頭いきなりスリランカの少女(15歳)が、「インドから来た人ともともとスリランカの住民の間で内戦が・・・」から国家、ナショナリズムの話に。
関係の微妙な国々も集まっている中で、煽ることなく、無理やり静めるでもなく、池上彰(前の週刊こどもニュースの人)が仕切ってた。
なるほど、池上彰はジャーナリストだったんだ。
恥ずかしながらNHKのアナウンサーかと思ってた。
もしアナウンサーなら無難にまとめることしか考えない罠。
 
ということで当人の個性が影響しながらもそれぞれの国情もうかがえる討論でした。
 
日本にいたらこんな番組見ないよ。
NHKワールドプレミアム、海外在住者にいろんなことを刷り込める影響の大きな放送だ。
 
毎日曜日は「あの日 昭和20年の記憶」を見てるしね。